突然ですが、みなさん「建設業」に対してどんなイメージを抱いていますか?
人々の暮らしを支える建設業は、昭和から令和という時の流れを経て、大きな変化を遂げています!
はたしてどんな変化があったのか、気になる建設業の今と昔を村本建設のお2人に伺いました!!

Q.建設現場でのモノや技術の変化といえば、どういったものがありますか?
中川
iPadは現場で重宝しています。CADで書いた図面をiPadに入れて持ち運ぶだけでなく、施工過程の写真を撮ってすぐ確認することもできますからね(図3)。
山本
図面と言えば、昔は手描きで、「青焼き」という手法を使って図面をコピーしていました(図2)。 手描きの図面にアンモニア液を使って焼くんです。あれがもうくっさくて(笑)。それと、デジカメもなかったので、工事用写真も今のように撮り溜めできないですし、写真を撮って現像するまで数日かかっていました。いざ現像してみると失敗していて、作業が進んだため撮り直しができないこともありましたね。あとは、配筋写真を撮るときなどは、黒板に配筋図を貼る必要があるんですが、それが手描きでしたし、事前にかなりの数を用意しておかなければいけませんでした。


中川
それも今は手書き黒板から電子黒板になり、iPadで撮った写真をすぐに写し出すことが出来ますからね!!便利になりましたね。技術的な変化で言えば、建設現場においてICTを活用することが増えています!例えば村本建設では、外壁診断ロボットや壁面補修ロボット、あるいは現場を上空からドローンで撮影し、地形を3Dデータ化、人工衛星から送信される電波を利用した計測技術と組み合わせ、建設機械の操作をコントロールする取り組みも行われています!
(図1)
山本
当社の外壁タイルの劣化調査は赤外線サーモグラフィを活用することで、足場が不要でコスト・工期を抑え、騒音の軽減も出来ています!あとは、昔は測量をセオドライトとスチールテープを使い三角関数を駆使して自力で行っていたのが、今では光波というレーザーを飛ばして測っていますね!レーザー測量は一般的になりましたが、3Dモデルのような最新技術は、現場に出ている全員が使いこなせるようになるにはまだしばらくかかるかな。技術は進歩しているので、これからはどんどん変わっていくのでしょうね。
Q.建設業界における女性の労働環境はどのように変化しましたか?
山本
昔は本当に女性がいなかったのでずいぶん変わりました。以前は男女兼用のトイレで、更衣室などの整備も不十分でした。今では現場の女性技術者が1人であっても個別のトイレや更衣室が設置されています。きつい汚いなどの3K、5Kと言われていましたがずいぶんきれいな環境になりました。女性技術者はまだ少ないですが、昔と比べるとずいぶん多くなりました。環境の変化によって女性技術者の活躍の場が広がっていくのでしょうね。
中川
「けんせつ小町」の取り組みの影響も大きいですね。けんせつ小町とは、建設業界で働く女性を総称する言葉で、建設業界一丸となり建設に携わる女性を増やす運動をしています!
Q.この先建設業界はどうなっていくと思いますか?
山本
衣食住の1つとして人々の暮らしに寄り添う業界なので、無くなっていくことはないでしょう。しかし、ここ数年はコロナの影響で受注競争が激化していくと思われるので、独自の技術力の向上が必要ですね。ものづくりに興味があって、何事にも目標を持って積極的に取り組んでくれる人に業界を担ってほしいです!!
中川
ICT技術を活用し、現場だけではなく事務所や離れた場所からもリモートで動くことが出来ればいいと思います。あとは若い人材が減少しているんで、自分が将来現場を仕切ることになったとき、一緒に活躍してくれる若い人達に、建設業界を引っ張ってもらいたいですね!
村本建設の皆さん、ありがとうございました!