今回は、村本建設株式会社さまにご協力いただき、コロナ禍での採用や勤務の様子についてお話を伺いました。
現在コロナ禍ということで、勤務形態にも変化があったかと存じます。事務職の方はどれくらい在宅勤務をされていますか?
東京本社では、世の中における影響ほどコロナ禍の影響を受けませんでした。社内的には6割~7割テレワークを目標にしていましたが実際は3割くらいがテレワーク、7割は通常通り勤務しています。
また、(建設)現場では、通常通りではありませんが、ほとんど勤務形態における影響はありませんでした。
大阪本社でも現在は通常です。初めの頃はオフィス部門もテレワークに9割ほど切り替わりましたが、状況の変化とともに出勤という方向に変わってきました。
昨今の状況に応じて、面接もオンラインになっているところが多いとお聞きしています。オンライン面接の様子や、企業側のメリットとデメリットを教えてください。
オンラインで行うと、気楽に参加できるためか圧倒的に参加者の母数が多いです。対面で行うと、外出への抵抗やストレスが多いので、どうしても母数が減ってしまいます。本来の面接では、面接官は就活生が来社した時から対応や雰囲気を見ており、オンラインでは本番前の気が抜けている「素」に近いところを見ることができないため、そこがネックです。面接帰りの背中を見ると学生の人生観が見えてきます。
面接官は、就活生のどういったところを見ているんでしょうか?
西川さん…面接官や会社によって見るところが違うので答えはないですが、私が面接をする際は、学生の物事に対する貪欲さ、「ものを知りたい、聞きたい」という姿勢を見ます。最近の学生は器用で、2・3回の面接だと本音が読み取れません。わからないことを聞く力、聞いたことを自分で総括する力があるか、話をしている中で感じ取れる学生を採りたいと思います。
青木さん…「モノづくりが好き」「現場が好き」というのが、ゼネコンの社員として来てほしい学生像。目や態度を見れば、学生の熱意や姿勢が見えてきます。
東京本社の採用担当のみなさま
志望者の数の変化や、新卒・転職者の増減に対する所感をお聞かせください。
ゼネコンがコロナの影響を受けづらいのを知っているのか、増えました。事務系の方は、旅行業などコロナ禍で停滞しているところから流入したこともあったのかと思います。事務系よりは土木・建築系で学んだ学生を多く募集をしていますが、後者は応募者数の増減は特に見られませんでした。転職の方についても同様です。
母数が多いならオンライン面接の方がいいのでは? と思われるかもしれませんが、エントリーが簡単な分、欠席者なども多くなってしまいます。最終選考まで多く残るのは対面での面接で、対面の方が採用率がいいと言えます。
オリンピックが終わった今、建設業界に変化はありましたか?
一般的に、オリンピックが終わると景気が落ちるのではないか、建設業はマイナスになるのではないかと言われていましたが、さほど影響がないのが現状です。オリンピックで工事が先延ばしになったところや、発注ができなかったところからの需要がありました。また、毎年のように起こる自然災害への対策工事や、50年が寿命と言われているインフラの再整備なども受注しています。
コロナの前後で、求める学生像に変化はありましたか?
この状況だとどうしても、コロナを理由にして「できませんでした」とマイナス的なことを発想する学生が多いのですが、それだといまひとつ。コロナ禍の中でもこんなことができました、など意欲的で前向きな学生とは明暗が分かれてきます。また、理由付けとしてマイナスを探している人も見つけやすくなりましたね。
ゼネコンというと、土木の専門知識を持った方や、建築など理系の方が多いようなイメージがありますが、文系の方は会社にいらっしゃいますか?
現場を動かすためには、裏方=バックアップをするところが必要です。安全管理や総務、事務、営業など、現場を支える様々な仕事や部署があります。ちなみに、現在生産事務部にいる田中さんは現場管理からの異動です。 また、理系で入った方が事務系や営業で活躍することもあります。ゼネコンということでどうしても技術職が多いですが、文系の皆さんが活躍できる場もちゃんとありますよ!
リモートワークでお仕事されたこともあるかと存じますが、実際されてみていかがでしたか?
今までは一般的に、社会人は朝決まった時間に起き、会社に来て働き、帰るのが当たり前だったと思います。テレワークだと朝いきなり仕事。固定電話はもうあまり使わないので、スマホとPCがあればどこでも仕事ができます。
さすがに会議はムリかと思ったらZoomがでてきました。これがまた会議しやすい! 資料も事前に共有できるので問題ありません。「だったら家でいいじゃん」というのが正直な感想です。コミュニケーションの面で、本当は顔を合わせて仕事したいですが、リモートでも問題なく働けますね。
また、テレワーク導入によって産休・育休が取りやすくなりました。本来なら100%休みですが、たまに連絡を取らなくてはならない時があります。そうした時に在宅で短時間だけ仕事をする、という選択肢ができました。現在、「現場監督の男性でも育休を積極的に取ろう」ということを推進していますが、テレワークが導入されたことで安心して休みが取れます。コロナでの変化におけるプラス面のひとつかもしれません。
文系学部で、学んできたことがどう生かせるかは採用に関係しますか? また、学部によって有利・不利などの差はありますか?
難しい質問ですね。ゼネコンは「ものづくり」をしている関係でどうしても現場がメインになりますが、事務系に関しては一番重要なのは人柄で、「探求心を持っているかどうか」が大切。学部は関係ありません。因みに田中さんは観光学部でしたが、ものづくりが好きということで当社に入社しました。
例えば、文学部は文章力があるので、書類作成に有利かもしれません。また、会社は利益を出すものですので、理系の数字ではなく文系の数字の取り扱いも大事になってきます。政治経済学部の人材も、会社を経営する中では貴重です。
左から西川さん、青木さん。
(Zoomにて東京本社・大阪本社をつないで取材いたしました)
取材させていただきありがとうございました。 最後に、読者へのメッセージをお願いします。
村本建設は、ものづくりの会社です。
「こんなことをしているんだよ」ということを知っていただきたいので、ぜひ説明会にお越しください。また、村本建設は「愛」というテーマを掲げております。ホームページも社員からのメッセージをたくさんご紹介していますので、ご覧いただければと思います。
最近は女性の技術者も多く活躍しております。ご興味のある方はご連絡ください。